高い生物活性ポテンシャルを有する第4級アンモニウム塩の新しい基盤合成技術を開発~光触媒で迅速構築した分子ライブラリーから植物に耐塩性を付与する分子を発見~
京都府立大学生命環境科学研究科の平野朋子准教授、関西学院大学理学部の村上慧准教授、榊原陽太助教、理工学研究科博士課程後期課程の木之下拓海さんらの研究グループは、光触媒を用いる第4級アンモニウム塩の分岐型合成法を確立しました。この手法により、多様な構造をもつ第4級アンモニウム塩の分子ライブラリーの迅速な構築を可能にしました。
さらに、このライブラリーの中から植物に耐塩性を付与する分子を発見しました。これを可能としたのはα-アンモニオラジカルという化学種の新たな発生法を見つけ出したことにあります。光触媒を用いる新手法によって、自在にα-アンモニオラジカルを発生させることが可能となりました。1999年の論文報告を最後に研究が停滞していたα-アンモニオラジカルの化学に新しく光を当てることにより、その有用性を示しました。
本研究成果は、発展途上にあった第4級アンモニウム塩の新たな基盤合成技術として位置付けられます。
さらに、発見された生物活性分子は、外部から「ごく微量」「かけるだけ」で、植物に対して耐塩性とともに成長促進も付与することから、塩害地域の農業などに貢献することが期待されます。
本研究成果は12月14日(日本時間)にCell Press社が刊行する「Chem」に掲載されました。
<著者>
Takumi Kinoshita, Yota Sakakibara, Tomoko Hirano+, and Kei Murakami+
+責任著者
<論文タイトル>
Switchable diversification of quaternary ammonium salts using photocatalysis
<掲載ジャーナル>
Chem
<DOI>
10.1016/j.chempr.2024.11.004
さらに、このライブラリーの中から植物に耐塩性を付与する分子を発見しました。これを可能としたのはα-アンモニオラジカルという化学種の新たな発生法を見つけ出したことにあります。光触媒を用いる新手法によって、自在にα-アンモニオラジカルを発生させることが可能となりました。1999年の論文報告を最後に研究が停滞していたα-アンモニオラジカルの化学に新しく光を当てることにより、その有用性を示しました。
本研究成果は、発展途上にあった第4級アンモニウム塩の新たな基盤合成技術として位置付けられます。
さらに、発見された生物活性分子は、外部から「ごく微量」「かけるだけ」で、植物に対して耐塩性とともに成長促進も付与することから、塩害地域の農業などに貢献することが期待されます。
本研究成果は12月14日(日本時間)にCell Press社が刊行する「Chem」に掲載されました。
<著者>
Takumi Kinoshita, Yota Sakakibara, Tomoko Hirano+, and Kei Murakami+
+責任著者
<論文タイトル>
Switchable diversification of quaternary ammonium salts using photocatalysis
<掲載ジャーナル>
Chem
<DOI>
10.1016/j.chempr.2024.11.004