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京都府立大学からのお知らせ

大量データに基づいて植物のストレス応答遺伝子を可視化するアプリを開発


京都府立大学 植物ゲノム情報学研究室の研究成果が国際学術誌「Plant Physiology」に掲載されました

京都府立大学大学院 生命環境科学研究科 植物ゲノム情報学研究室の福島敦史教授らは、理化学研究所との共同研究でモデル植物シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)のストレス応答遺伝子を簡単に検索できるウェブアプリケーションAtSRGA(Arabidopsis thaliana Stress Responsive Gene Atlas)を開発しました。AtSRGAは、11種類のストレス条件下(乾燥、低温、高温など)での各遺伝子のストレス応答性を数値化し、色でデータを示した図(ヒートマップ)を用いて可視化し、生物情報科学の専門的な知識がなくてもワンクリックで簡単に使えます。本アプリはストレス応答遺伝子を見つけるための便利な情報基盤の一つとして、植物科学や持続可能な農業の発展に寄与することが期待されます。
本研究成果は、国際学術誌「Plant Physiology」(電子版)に2025年3月20日付にて掲載されました。
AtSRGAのウェブサイト https://huggingface.co/spaces/fusk-kpu/AtSRGA

【研究のポイント】
?モデル植物シロイヌナズナに対し、公共データベースから11種類のストレス条件下(乾燥、低温、高温、塩分、酸化、傷害など)に関する遺伝子発現データを2,000サンプル以上集めてAtSRGAを開発した。
?遺伝子発現データをメタ解析(複数の研究データを統合する手法)することで、多くの独立した研究を通し、あるストレスに応答して一貫して発現増加あるいは発現減少する遺伝子を可視化できた。
?適用したメタ解析から算出されたStress Response score (SRscore)の信頼性は高く、既知のストレス応答遺伝子の同定のみならず、機能未知のストレス応答遺伝子の探索、評価にも使えることを明らかにした。
?AtSRGAは、シロイヌナズナのストレス応答遺伝子を探すための情報プラットフォームの一つとなり、持続可能な社会の実現に向けた植物科学の発展を支えるツールの一つとして貢献することが期待される。

【掲載論文】

【雑誌名】
Plant Physiology*
*アメリカ植物生理学会(American Society of Plant Biologists/ASPB)の学会誌

【論文タイトル】
AtSRGA: A shiny application for retrieving and visualizing stress-responsive genes in Arabidopsis thaliana

【著者】
Yusuke Fukuda, Kohei Kawaguchi, Atsushi Fukushima

【論文URL】
DOI: 10.1093/plphys/kiaf105

【連絡?お問い合わせ先】

京都府立大学 企画?地域連携課
E-mail: kikaku@kpu.ac.jp Tel: 075-703-5147
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